▽バックナンバー一覧  ▽vol.21   「『振り込め詐欺』対策」   「第162回国会始まる」




■今月のトピックス1

「振り込め詐欺」対策

【振り込め詐欺とは】
 ここ数年、電話などで子供や知人になりすまし、事故などを口実にお金を振り込ませる、いわゆる「振り込め詐欺(オレオレ詐欺)」と言われる犯罪が横行しています。
 最近は、弁護士や警察、果ては裁判所になりすます等、更に手口が巧妙になってきています。昨年(2004年)の被害額は、250億円を超えてしまいました。
 民主党は、この犯罪について、早急に対策を行うため党内で検討を進めて参りました。この犯罪は「銀行口座」と「携帯電話」(ケータイ)の不正利用によって成り立っています。私は、ケータイの不正利用防止検討チームの取りまとめ役としてこの問題に取り組んで参りました。

【ケータイの不正利用防止】
 ケータイを購入する際、多くの方は免許証を提示する等の本人確認を求められたことと思います。しかし、この本人確認は法的な義務ではありません。プリペイド式ケータイについては、本人確認をなされないまま、市場に流通しているものも多いようです。また、他人に譲渡する場合には、必ずしも事業者に届け出る必要がなかったため、結果的に、誰がどのケータイを使っているのか、ケータイ事業者でさえ把握していない状況にあります。
犯罪者は、この「匿名性」を悪用しています。そのため、誰が使っているかわからないケータイをなくせば、犯罪防止につながると考えられたのです。
 関係者から意見をお聞きし、検討を進めた結果、以下のような規制を設けることになりました。
@ ケータイを利用する際には、本人確認を義務付けることとし、他人にケータイを譲る際にも、ケータイ事業者に届け出ることとします。
A ケータイのレンタル事業者に対しても、レンタル対象者の本人確認を義務付けます。
B 他人名義のケータイを譲り渡す、あるいは譲り受けることを禁止します。
C 違反者には罰則を設けるとともに、ケータイの利用を停止します。
 また、これらの規制を有効なものとするよう、現在、他人名義のケータイをお持ちの方については、改めて届け出を行っていただくこととなります。

【法案】
 振り込め詐欺への対策は、一日も早く実施しなくてはいけません。そのためにも、この問題は党派を超えて協力をしていく必要があります。銀行口座の不正利用を防止するための法案は、与野党協力の下、昨年の臨時国会で成立いたしました。
ケータイの不正利用防止法案についても、既に与党の議員と議論を進め、内容的には意見の一致を得ています。今国会は、冒頭から、政治とカネの問題など与野党激突の感が強いのですが、緊急性を要するこの対策については速やかに法案の成立を図り、振り込め詐欺の被害を抑えて行きたいと考えています。

 (衆議院議員 中村てつじ)





■今月のトピックス2

第162回国会始まる


 1月21日(金)から第162回通常国会が始まりました。
 21日に行われた首相の所信表明演説に対し、24日から3日間、衆議院・参議院でそれぞれ代表質問が行われました。その代表質問に立った民主党岡田代表の再質問に対して、首相は答弁を拒否しました。「まともに答弁をしない総理」という姿がテレビ中継で全国に伝わりました。答弁を踏まえてなされた再質問に対して、「先の質問にきちんと答えました」という答弁で許されるのであれば、国会はもういりません。

          審議拒否を首相がやっている。それを自民党もよしとしている。

 その異常さを国民の皆様に知っていただきたいのです。これは、国会の自滅行為、政治の自滅行為です。民主党も、一時退席をしました。言論を封じられた中で、他に方法がなかったからです。しかし、長時間の欠席は国民の理解を得ることもできません。数の圧倒的な違いの中で、しかし、あるべき国の姿を議論するため、今年も知恵を絞った国会運営をやっていかなくてはという思いを強くしています。

 (衆議院議員 中村てつじ)



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