▽バックナンバー一覧  ▽vol.11 1:「年頭の所感(2004/1/4奈良日日新聞掲載)」  2:「規制改革担当ネクスト副大臣就任」




■今月のトピックス1


年頭所感 (2004/1/4奈良日日新聞掲載)



あけましておめでとうございます。民主党の中村てつじです。

昨年は、衆議院選挙があり、「政治は変わらない」と言われてきた奈良県においても、一区でまぶちすみお、二区で県連会長の私と、四選挙区のうち半分の議席を民主党が占めさせていただくようになりました。また、比例区では、奈良県でも全国でも、民主党が第一党にならせていただくことができました。私は、昨年の年頭所感で、「政治を良くするには、「お任せ」ではなく、皆様お一人おひとりが、自ら見て判断し、参加していただくしかありません。」と申しました。まさに、そのような流れを県民の皆様に作っていただいた一年だったと実感しています。


イラクへの自衛隊派遣

しかし、全国的に見れば、自民党・公明党の一体化がさらに進み、政権交代は実現できませんでした。その結果、私たちの政権公約(マニフェスト)でお約束したイラクへの自衛隊の派遣を止めることはできませんでした。確かに、この問題については、さまざまな意見があります。政府・与党のご判断にも一理ある面も否定できません。民主党も賛成するミサイル防衛(MD)が進めば、日米の安全保障の情報共有システムはさらに強化され、日米同盟はさらに強化されることになります。その歴史的転換点に私たちが居ることを考えれば、アメリカの要請に答えないわけにはいかないという立場になります。

しかし、それでもなお、私は現時点での派遣には反対なのです。

第一の理由は、国連の関与が不十分であることです。憲法的に見ても、国連による集団安全保障の枠組みなら、自衛隊を派遣することができます。原則的に言えば、イラク人による民主的なイラク政府ができ、その要請で国連のPKOが編成されてから自衛隊を派遣するべきです。また、そこまでいかなくても、国連による選挙監視団が編成され、その協力にならば自衛隊派遣は許容できます。そもそも、戦闘終結宣言から半年以上経つにもかかわらず未だ大量破壊兵器は見つからない「イラク戦争」であったことを考えれば、日本は同盟国として国連の関与についてアメリカを説得する必要があります。

第二の理由は、政府・与党の憲法に対する姿勢です。現時点でのイラク派遣は、(国連ではなく)占領国の統治下に戦闘集団たる自衛隊を派遣するのですから、集団的自衛権の行使に当たると私は考えます。そうすれば、憲法改正とまではいかなくとも、政府の憲法解釈の変更は必要になります。そのことについて、政府は説明し、国民の理解を得る必要があります。しかし、私たちが臨時国会の召集を求めても、政府・与党が審議拒否をしている状態なのです。


今年の国会活動

私のことに話を戻せば、今年は、国会活動としては、総務委員会に戻り、地方自治・情報通信・郵政の分野に取り組むとともに、今まで継続して取り組んできている法務関係の課題に取り組みます。

特に、今年は、補助金負担金改革・地方交付税改革・税財源移譲を一度に進める「三位一体改革」の初めの年です。地方財政について、二月に議論が山場を迎えます。その後には、今話題の自治体の合併について十年ぶりになる合併特例法の改正が控えています。

難問山積ですが、今年も、皆様が安心して暮らしていけるような制度作りに取り組んで参ります。





■今月のトピックス2

規制改革担当ネクスト副大臣就任


総選挙後、民主党の「次の内閣」が新たに組閣され、中村は規制改革担当ネクスト副大臣に任命されました。規制改革担当ネクスト大臣には原口一博衆議院議員が任命されています。

政府は、総合規制改革会議(宮内義彦オリックス株式会社代表取締役会長)を中心に、例えば医薬品の一部をコンビニエンスストア等でも売れるようにする等規制緩和を進めようとしています。改革はなかなか進んでいませんが、民主党としても、今後デフレ脱却や民間主導の経済活性化等を進めるにあたり規制改革が重要と考え、今回新たに担当の大臣を設置することになったものです。

中村は、かつて原口議員が党の総務局長を務められた際、要請を受けて総務局次長へ就任し、原口議員の党内改革を支えた経緯があります。 この他、党内の職務としては、国民運動委員会の副委員長、NPO・公益法人改革プロジェクトチームの事務局長等を務める予定です。また、国会では総務委員会、沖縄北方問題特別委員会、国家基本政策委員会に所属する予定です。 今期も、これまで以上に忙しくなりそうです。


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