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2003年5月14日 
第156回国会 衆議院 国土交通委員会   
案件:独立行政法人都市再生機構法案

[1]質疑内容   [2]質疑項目   [3]会議録抜粋


[1] 質疑内容(52分) 「生駒高山第2工区について」   

国土交通委員会に出張し、「独立行政法人都市再生機構法案」について質問を行いました。

「特殊法人都市基盤整備公団」は、特殊法人改革の一環として平成17年度末までに廃止され、もっぱら都市再生事業を担う「独立行政法人都市再生機構」に改組されます。その際、都市郊外の宅地開発事業、いわゆるニュータウン型開発事業については原則廃止するとともに、同事業のうち現在計画中のものについては事業を継続するか否か、計画を見直すこととなっています。

都市公団が奈良県生駒市で予定している高山第2工区の開発は、まさにその見直し対象となっている計画の一つです。昨年4月に扇大臣に確認したところ、今年3月末を目途に見直しを行うと回答されていました。質疑ではその見直し結果がどうなったのかを確認しました。

都市公団によると、高山第2工区については、先ずは当初の計画の半分程度の地域を先行して開発し、残りの開発についてはその結果を踏まえるという方向で奈良県や生駒市と協議中とのことでした。何故未だ協議中なのかというと、県や市との話し合いにおいて、開発予定地域内の都市計画道路の整備にかかる費用負担が問題になっているためとのことでした。

都市計画道路の整備費用は、半分は国が負担します。残り半分については、これまでは公団が負担する予定で話が進んでいました。しかし、今回の見直しを契機に、公団は、残り半分を県や市で負担するよう求めているのです。というのも、本来都市計画道路は、国費負担を除く残り半分は地方自治体が負担するのが通例のようなのです。これまでは都市公団にも財政的な余裕があったので負担をするつもりだったようですが、行革の時代でそのような余裕はもうないということなのでしょう。しかし県や市は、この高山第2工区の開発は、もともと国家プロジェクト(関西文化学術研究都市)の一環として、国主体で進めてきたのだから、(当初の約束どおり)都市計画道路の整備費は公団が負担すべきと主張しているようです。

もともと民主党(奈良県第2区総支部)は、高山第2工区の開発の是非については中立の立場です。むしろ関心があるのは、開発の是非を決定する経緯です。我々はこうした問題こそ地域住民が自分達の街づくりの一環として捉え、積極的に開発の是非について意見を言うべきだと考えています。政治家の役割は、例えば関係者に対し情報公開を促すなど、そのための環境をしっかり整えることにあります。

そうした観点から、改めて都市公団に対し情報公開の推進を求めたところ、公団からは、現段階では公表するほどの協議を行っておらず、経緯を文書化できるところまで進んではいないが、速やかに対応したいとの回答でした。

いずれにしても都市公団、県、市といった関係者は、今の段階から積極的に情報公開を行い、地域住民を巻き込んだ形での合意形成を行うべきです。中村としても、そのための橋渡しになれるよう、努力するつもりです。

[2] 質疑項目

1.機構が経過措置として実施するニュータウン開発業務の残事業量、採算性及び完成時期の見通し

2.公団のニュータウン開発を前提とした地方自治体による用地確保等の有無

3.機構に承継される資産の時価評価額及び含み損の状況

4.公団の財務状況
  1)財務諸表上の含み損の記載方法
  2)含み損を差し引いた実質的な自己資本の額

5.公団の都市整備事業
  1)事業準備中地区のうち地方公共団体と見直し調整中の地区の状況
  2)事業中止が決定した地区における保有土地の処分方法
  3)地方公共団体と見直し調整中の奈良県生駒市高山地区の現況
  4)公団と地方公共団体の協議内容の文書化及び情報公開の必要性
  5)高山地区の都市計画道路整備に係る国庫補助方法について公団が変更を求めている理由
  6)開発事業を中止した場合の都市計画道路の整備手法と地方公共団体の費用負担
  7)国家的プロジェクトの位置付けとその開発事業の国と地方公共団体の費用負担・役割分担の在り方
  8)ニュータウン開発についての機構の取組方針

6.都市再生における機構の役割

[3] 会議録抜粋

○中村(哲)委員

 民主党・無所属クラブの中村哲治でございます。

 扇大臣、お久しぶりでございます。

 扇大臣、質問に入ります前に、先ほど大臣、記者席に座っている新聞記者に対して写真を撮らないようにというように御発言なさって……(扇国務大臣「ああ、新聞記者ですか」と呼ぶ)今、お間違いになったというふうに自分でお認めになっておりますけれども、マスコミに対しての圧力になるような行動と受け取られないようにということで、御助言させていただきたいと思います。

 それでは、質問に入らせていただきます。

 今までの法案の質疑の中で、必ずしも、この質問のペーパーに、質問というか御説明のペーパーにありますような、国家プロジェクトへの対応、また経過措置業務については触れられてこなかった、なかなか触れているのが少なかったと聞いておりますので、私は、そのことを中心に本日質問させていただきたいと思っております。

 都市公団は、日本住宅公団からさまざまに組織の形を変えてきておりましたけれども、その時代時代に沿って、その時代時代、非常にすばらしい仕事をされてきたというのが公団の役割だと私は実感しているところでございます。

 しかし、時代によって業務の内容を変えないといけない。その中で、経過措置業務、また経過措置業務とともに国家プロジェクトへの対応、こういったものが今日問題になってくるのではないかな、そういったことを感じております。

 さて、ニュータウン業務についての質問をさせていただきます。

 特殊法人等整理合理化計画の中でも、新しいニュータウン開発業務はしない、継続的な業務に関しても早急に見直しまたは処分をしていく、そのような方針も示されております。

 そこで、お聞きいたします。

 いわゆるニュータウン業務について、残りの事業量はどれくらいあるのか、そして、これらの事業の採算、完成時期の見込みはどのようになっているんでしょうか。

○中臣参考人

 お答えいたします。

 私ども都市公団のニュータウン開発事業につきましては、これまで二百七十二地区に着手してきておりまして、このうち、平成十三年度末現在で百九十五地区の事業が完了しております。したがいまして、事業施行中は五十九地区、そして事業準備中が十八地区でございます。

 それから、お尋ねの採算性の問題ですが、採算性については、近年の継続的な地価下落によりまして非常に厳しい状況にあることは認識しております。今後の地価動向等の設定によりまして大きく変動することや、法案成立後行う資産の時価評価に予断を与えることになりますので、数字については控えさせていただきたいと思います。

 それから、完成時期の見込みでございますが、完成時期の見込みにつきましては、今後の宅地需要動向あるいは地権者交渉の状況等にもよりますけれども、おおむねの地区について、独立行政法人移行後約十年で法定事業を完了していきたいというふうに考えております。

○中村(哲)委員

 つまり、都市の外延的拡大という意味でのニュータウン業務については、継続中の案件も含めて、法人ができてから十年間で大体終えていこう、そういうお話だと理解させていただきます。

 また、これは確認なんですけれども、公団が新しいニュータウン開発業務をしないということは明確におっしゃっているんですけれども、逆に、自治体の側で、ニュータウンを公団によって開発をしてほしい、そういった思いもあって、公団によるニュータウンの開発を前提として準備なさっているところというものはあるのか。例えば、公団のニュータウン開発を前提として都市開発公社が土地を取得しているような、そういったケースというものはないと考えてよろしいですね。

○中臣参考人

 ございません。

○中村(哲)委員

 それでは、次の質問に移ります。

 ここに、特殊法人等整理合理化計画、平成十三年十二月十八日、特殊法人等改革推進本部が出されたものがあります。そこの都市基盤整備公団のところの市街地整備改善事業についてのところで、このように書かれております。「現在事業を実施中の資産についての時価評価の結果を踏まえ、採算性に問題があるプロジェクトの見直し、既に取得した土地の処分等を早急に進め、含み損の大幅な圧縮を図るとともに、できる限り多くの継続事業を速やかに終了させる。」そのように書かれております。

 都市公団の貸借対照表を見ますと、都市基盤整備勘定におきまして、大体十七兆円の資産がある。以前お聞きしたところ、大体五兆円分ぐらいが今残っている事業かなという話もあったかと思うんですけれども、この特殊法人等整理合理化計画の文書の中であります時価評価、含み損というものは現在どのようになっているのか、時価評価はどのような状況で、含み損はどの程度発生しているのか、お答えください。

○古屋参考人

 先ほど来御質疑がございましたが、機構に承継される資産の正式な評価というのは、法律が国会の御了解をいただいた後に、国の方で評価委員が評価をなすっていただくわけでございますので、現在私どもが把握している範囲で申し上げますと、平成十二年度から行政コスト計算書というものを財務諸表に参考資料として添付させていただいております。これは、民間の会計基準と同等の、いわば時価評価をしてみたらどうかということでやっておるものでございますが、これにつきましては、販売用不動産につきまして、いわゆる強制評価減というものを立てるわけでございます。

 これは、具体的に申し上げますと、販売用不動産で時価が簿価に対して三〇%超下落しているものを欠損と認識いたすわけでございますが、これによりますと、平成十三年度末におきまして、販売用不動産の強制評価減は五千三百九十億でございました。平成十二年度に三千七百三十九億、平成十三年度に一千六百五十一億でございました。

 多くが宅地開発に関連したものでございますが、委員御指摘のように、このような状況で、大変厳しい経営環境にございますので、私どももいろいろな計画の見直しやら、販売事業の早期完了などに努めまして、含み損の圧縮や事業の早期終息に努めてまいりたいと考えております。

○中村(哲)委員

 時価評価も、それは完全なものではない、そういう御趣旨だと理解させていただきますし、その中でも五千三百九十億円の含み損が今発生している。それは、この貸借対照表の中では、この含み損は載っていないというふうに理解してよろしいんですね。

○古屋参考人

 いわゆる公企業会計、公団会計によります財務諸表に行政コスト計算書というものがあわせて開示されております。この行政コスト計算書の中で、民間企業仮定貸借対照表あるいは損益計算書というものが表示されております。その中で、いわゆる強制評価減が欠損としてどういうふうな数字になっておるかということが公にされておるところでございます。

○中村(哲)委員

 少し質問の仕方が悪かったのかもしれませんけれども、事前に配られております説明資料の中で、平成十三年度決算で、都市公団の財務状況というのがあります。この中に、都市公団の今の資本金は約七千百五十三億円ということが書かれております。そして、含み損が五千三百九十億円あるということになると、自己資本というのは、実際的には二千億程度だというふうに理解していいのかどうか、その点の確認をさせてください。

○古屋参考人

 私ども、当公団の出資金は、平成十三年度末で七千百八十四億円、これは鉄道事業等もございますので、ございます。それで、実は十五年度の当初予算ベースでは、これが八千億を超えてございます。

 一方、強制評価減等で、五千三百九十億の強制評価減を立てておりますけれども、このうち、私どものいろいろな業務の効率化によって収益が上がった部分といったようなプラス要素もございますので、それを抜きますと、十三年度末現在の欠損金は四千百七十五億円でございますので、片や資本金が八千億超ある、欠損金は四千億強、こういう状況でございます。

○中村(哲)委員

 差し引き大体四千億ぐらいというふうに理解していいということだと思います。

 そうすると、大臣、事実だけ知っておいていただきたいので、十七兆円ぐらいある資産規模で、今四千億ぐらいしか自己資本がない、そういった財務状況がある中でまた不動産を扱っている業務をしていかないといけない、こういった状況にこの公団があるということを議員の皆さんとも情報共有させていただきたいと思っております。

 次の質問に移ります。

 大臣と昨年四月八日の決算委員会でもやりとりをさせていただきました。そして、先ほど理事の方からも、ニュータウン型開発業務の未認可のものが十八件あるということでございました。大臣も、昨年四月八日の決算委員会において、「具体的に見直しの内容について、平成十三年度の年度内、もう過ぎていますけれども、この年度内で地元の地方公共団体との協議に入って早急に成果を上げるように、そして指導するということになっております。」とおっしゃっているところでございます。

 そして、その結果、十八件がどうなったかというのが、本日皆様にお配りさせていただいたペーパーでございます。現在、十八件のうち、見直し方針調整済みのものが九件、九地区あります。そして、見直し調整中の地域が九地区あるということでございます。その見直し調整中、下半分のこの九地区、この現在の見通し、これからの見通しというものはどのようになっているでしょうか。

○中臣参考人

 この問題をお答えする前に、ちょっと最初のお尋ねの件で、再度確認の説明をちょっとさせていただきたいんです。

 完成時期の見通しの問題でございますが、おおむねの地区について、独立行政法人移行後十年で法定事業を完了させるということでありますので、すべてを完了させるという意味ではございませんので、御理解いただきたいと思います。

 今お尋ねの未認可十八地区のうちの調整中の九地区についてどういう状況かということですが、九地区のうち六地区については、既に地方公共団体のおおむねの了解は得ております。最後の詰めを現在行っているところでございます。それから、調整が残っているのが三地区ありまして、これについては、今後とも引き続き精力的に地方公共団体との協議、調整を進め、早急に方針を確定してまいりたいというふうに考えております。

○中村(哲)委員

 それでは、この見直しした結果、事業中止が決まったところもあります。こういったところは今後どのような土地の処分なり利用がなされるようになるのか、一般論としてお聞きいたします。

○中臣参考人

 公団の実施します都市整備事業は大規模なものでありますので、事業中止等は地域のまちづくりに多大な影響を及ぼします。そのため、公団保有地の土地利用あるいは処分に当たっては、その影響を最小限に抑えて地域のまちづくりに貢献するような配慮が必要であるとまず認識しております。

 具体的には、地区ごとの固有の課題に対応した土地利用や処分が考えられますが、例えば、公団保有地を地域のまちづくりに必要な公園緑地や道路用地として活用すること、それから、地区内の農地を保全し、農業公園や市民公園などとして活用すること、そして公団の用地買収に協力していただいた元地権者への売却、すなわち元地主さんによる買い戻しということです。それから、民間事業者へ一部の土地を譲渡することなどの検討を行っているところであります。

 いずれにしましても、今後、関係地方公共団体や地権者の御理解をいただきながら、土地利用、処分を進めてまいる所存でございます。

○中村(哲)委員

 これからよく地方自治体等と相談しながら、処分については考えていくという御趣旨だと思います。

 そこで、私が今回取り上げたいのが、見直し調整中の九地区のうち、最大の面積の地区となっている高山地区であります。

 二百八十八ヘクタールの大規模開発が今からなされるということでございますが、この高山地区に関しては、地下鉄が生駒駅から京阪奈新線として延伸される。そこで、新駅と近くなるということがあって、そういうことも理由として継続案件になったということを聞いております。この高山地区について、事業化区域についてどのように考えているのか、お聞きいたします。

○中臣参考人

 当地区は、まず、国家的プロジェクトであります関西文化学術研究都市の文化学術研究地区として位置づけられております。そのことと、今先生御指摘の京阪奈新線の整備による立地のよさから需要増が見込めること、そして、広域的な都市計画道路ネットワークの形成にとって重要な役割を担っていくこと、こういったことから、事業化の方向で地方公共団体と関係者と現在調整を行っているところであります。

 しかしながら、現下の宅地需要の動向を踏まえますと、従来の計画のまま全面的に整備を進めることは妥当ではないということで、これは、全域二百八十八ヘクタールありますが、これを区画整理区域とした上で、当面整備する範囲を、現時点で需要の見込める新駅に近い約半分のエリアに限定し、その他のエリアについては、将来の需要に備え、区画整理事業としては、都市計画道路の整備と、これに伴い生じる最小限の造成工事と防災工事とにとどめる方針であります。

○中村(哲)委員

 その中で、私は、昨年の決算委員会で中臣理事とお話をさせていただいたところで、このような観点での質問をさせていただきました。

 今まで二百八十八でいこうとしていたところが約半分になるということです。しかし、そういったことというのは、先ほども、見直しのときに、まちづくりと非常に関係してくるので周辺でよく話し合ってということを御答弁なさっていたように、二百八十八が約半分になるわけですから、この地域にお住まいになっている方や地方自治体と非常に関係してくる、影響が大きいということが言えると思います。

 しかし、逆にもっと減らすべきだと考える人もいる、市民の中にはそういう人もいるわけですよね。もっともっと自然を残してほしいから、もう大規模開発はやめてくれ。市のお金や県のお金をどれぐらい取られるかわからない。だから、もっともっと情報を公開して、参加させていただきたい。そういった仕組みを考えるべきなんじゃないかということを、扇大臣も含めて昨年議論させていただきました。

 その中で、中臣参考人はそのとき、協議内容の文書化それから議事録の作成について述べておられました。

 つまり、事業主体である公団は、関係の公共団体、奈良県や生駒市と相談するときに、その協議の内容を文書化したり、その議事に関しては議事録にきちんと残して文書化する。そういった形にすれば、公団は情報公開の対象ではない、情報公開主体ではないけれども、県や市の判断で情報公開して県民の参加を求めるということに関しては、そういうふうに文書化しているのでやりやすくなるだろう。そういった観点で、積極的に、協議結果の文書化とか議事録の作成についてはやってまいりますというふうに述べられておりましたが、一年たってみてこれはどうなっているんでしょうか。余り文書化がされているものはないと聞いておるものですから、正式な協議がなかったというふうに理解していいのか。そのあたりのところを御説明いただきたいと考えます。

○中臣参考人

 先生御指摘のように、確かに一年前に、協議内容を文書化することや、必要な議事録については公共団体と確認の上つくることについて協力すると申し上げました。

 今お尋ねの件ですが、現在、当地区の事業化に向けて地方公共団体と調整しながら見直しの具体案を練り上げている段階でありまして、基本的な方向については何度か打ち合わせをさせていただいております。しかし、協議内容を文書で確認する段階には至っていないというのが現状でございます。したがいまして、今後できるだけ早期に協議内容を文書で確認するようなことができるようにしたいというふうに考えております。

○中村(哲)委員

 私が申しておりましたのは、文書で確認するということに至らなければ文書にならないのであれば、中でどのような議論がされているかということが全く見えないわけですから、そこは文書化する必要があるのではないかということで申しておったわけでございます。

 でも、確かに去年の御答弁においても、その経過についてそこまで文書化しますというお約束はなかったと思うんですけれども、そこは今後とも善処していただきたいなと思います。

 このような形でしか、私が質問する形でしか情報が出てこないというのであれば、市民や県民にとって情報がなかなか出てこないということになりますので、その点については今後御配慮をよろしくお願いしたいと思います。

 関係して、次の質問に移ります。

 この高山第二工区の開発については、先ほどおっしゃっておりました地方公共団体との協議の中で、その前提となる都市計画道路の費用負担の部分で折り合いがついていないというふうに聞いております。

 かなり技術的な話になるわけですけれども、都市計画道路というものは、国が半分補助金を出す。その補助裏についてだれが出すかということで、直接補助という形式と間接補助という形式があります。直接補助というものは公団が負担するというやり方、間接補助というのは県と市が負担するやり方でございます。

 県や市のお話を聞いておりますと、この特殊法人等整理合理化計画が出る前までは、直接補助でいく、つまり、都市計画道路の半分は国が出して半分は公団が出す、こういう方式でいくというふうに聞いていた。しかし、見直しの結果、公団が、それでは成り立ちませんので、半分が国、そして半分は県や市さんで出してください、そういうふうに主張を変えてきたと聞いております。

 そして、県会議員から県の職員に、これは今どうなっているんだと聞いたところ、公団から県には、これは国から強い指導があるんですというふうにお話しされる。そして一方で、国に聞いたら、それは事業当事者である公団と県さんがしっかり話し合ってください。これはどっちに行っても、どっちもたらい回しされるということで困っているという話を聞きました。

 私は、直接公団の皆さんや国交省の皆さんとお話をさせていただきますと、実質的な理由をきちんと答えていただいておるんですけれども、現場ではそういうふうになっていないということですので、公団が県に間接補助への変更を求めている実質的な理由というものは何なんでしょうか。

○中臣参考人

 まず、区画整理補助の前提となります都市計画道路の整備は、広域的な都市計画道路のネットワークを形成するものでありまして、広域的に利便が享受されるということから、地方公共団体により整備されるのが本来であると考えております。

 また、現下の厳しい経済状況下では、当地区の土地区画整理事業について、公団が直接補助により国の補助以外の部分を負担することは困難である、これは見直しの結果、そういうことがわかっております。

 したがいまして、事業成立のため、間接補助方式とした上で、国庫補助以外の部分の負担を公共団体に求めているところであります。

○中村(哲)委員

 非常に技術的になってきたので頭が混乱してくるんですけれども、そこで、確認させていただきたいんです。

 もしこの地域が中止を決めることになったとする。例えば、県が強硬に直接補助を主張した、そうすると、公団側としたら、ここを県が道路の開発額を出してくれたら何とか収支が合うのかなと考えていたんだけれども、直接補助ということになったら、どうしても中止せざるを得ないという判断を仮に公団はすることになるかもしれない。

 そういったケースを考えた場合、もしこの地域が仮に中止した場合、県も中止は考えていないと言っておりますけれども、仮に中止した場合の話です、都市計画道路はだれが整備を行うんでしょうか。その費用負担というものはどのようになるんでしょうか。

○中臣参考人

 区画整理事業を行わない場合は、一般的には、土地区画道路整備は地方公共団体が実施することになるかと思います。その場合、国の補助以外の全額を地方公共団体が負担することになります、これは公共団体の御判断ということになりますけれども。

○中村(哲)委員

 この問題の背景にはどういうことがあるのかと申しますと、私も、この地域には緑を残してほしいから事業計画は中止するように働きかけてくれないかという話をよく聞くんです。住民の中でも、賛成派も中止派も、二つに分かれているというような状況です。

 私の立場は、どちらかというと中間派でして、最初から中止する、最初から推進するというのではなくて、どういったメリット、デメリットがあるのか、費用負担はどれぐらいかかるのか、法的にはどういう仕組みになっているのか、そういった情報を公開して、市民で情報を共有して、あるべき開発のあり方、中止するにしても開発するにしても、あるべき開発のあり方を考えていこうというのが私の立場です。

 そういったときに、中止派の人に、自然環境が欲しいからということで中止する、それはわかりました。しかし、皆さんは、中止するといったときに都市計画道路まで要らないんですかと聞いたときに、いや、道路はやはり要るんじゃないですかというようなことをおっしゃる方が多いんですね。

 特に、この関西学研の地域というものは、いろいろな地域にまたがっています。京都府や大阪府ともまたがった地域になっておりますので、京都府のクラスターの方で開発されて道路ができている。そこになぜ自分たちの町がつながっていかないんだ、その高山第二工区の周辺の大規模開発されている鹿ノ台という地域の住民の皆さんとかは、そういうふうにもおっしゃいました。

 そういったことを考えると、必ずしも道路までは要らないとは言えないという方が多いのかなという実感があるんですね。そういったときに、中止をして道路だけつくるとなると、果たしてその費用負担はどうなっていくのか、ここが関心事となるわけです。

 しかし、そこで、今、中臣参考人から御答弁がありましたように、中止して都市計画道路をつくる場合と、間接補助をして都市計画道路を土地区画整理事業においてつくる場合と、それは地方公共団体の負担は全く同じである、そういうふうに考えてよろしいですね。

○中臣参考人

 先生おっしゃるとおりでよろしいと思います。

○中村(哲)委員

 そこで、事実の確認はさせていただきまして、次は、それなら国家プロジェクトというものとの関係はどのようになるのかということを確認させていただきたいと思います。

 大臣にお聞きいたします。

 この事前の御説明のペーパーにもありますように、この新しい法人、都市再生機構は、国家プロジェクト等への対応をすると言われております。そして、その中に関西文化学術研究都市の整備も入っております。ここで言うところの国家的プロジェクトとは、どういう意味で出されているのでしょうか、国土交通省にお聞きいたします。

○倉林政府参考人

 お答え申し上げます。

 関西文化学術研究都市につきましては、関西文化学術研究都市建設促進法第三条の規定に基づく基本方針におきまして、公団の都市開発のノウハウ等に着目いたしまして、都市公団等の公的事業者が地方公共団体との連携のもとに、主導的に都市建設に係る事業を推進することが定められているものでございます。

 そういうことで、新法人につきましても、関西文化学術研究都市整備のように、特別の立法措置によって、一定の政策目的を達成するために、国の機関や地方公共団体が連携して、都市開発を行うプロジェクト、これはすなわち国家的プロジェクトということだと思いますが、そういう国家的プロジェクトへの対応を新法人の業務として位置づけたものでございます。

○中村(哲)委員

 局長に確認させていただきたいんですけれども、そうすると、地方公共団体との協力の中で進めていくということですので、法律の範囲内で決められていることで国家的プロジェクトの役割というものは変わっていく、そのように考えてもいいということですね、逆に言うと。国家プロジェクトというものは、法律によって定められているから国家プロジェクトとしての役割を、今性質を帯びている。

 では、その国家プロジェクトの内容というものを法律によって規定されるわけだから、法律を変えることによって、国家プロジェクトという内容も変わり得るというふうに考えてもいいということですか。

○倉林政府参考人

 十分御質問を理解しているかわかりませんけれども、国家的プロジェクトという意味は、この今の法律に基づきまして基本方針を定めております。高山地区には先端技術大学院、精華地区には高等研究所、そういったものを配置する、そういうことを国として決めて、みんなで協力してやっていこう、公団においても、そういう都市開発のノウハウがあるのでやっていこうということでございます。

 ちょっと先回りするようでございますが、しかし、都市計画道路の整備をどういう負担で行うかということにつきましては、都市計画道路の国庫補助と地方公共団体の負担ということは、ルールはございます、基本がございます。そして、先生が言われている直接補助につきましては、結局、従来、ずっと地価が上がってきたわけですね、右肩上がりで。そういう中で中長期のこういう事業を進めますと、先行的に土地を買収したときに含み益が出るわけでございます。そうしたものを、公団の利益とするのではなくて、公共施設整備の地方公共団体分に与える、そういうことをやってきているわけでございまして、そういう状況が今あるかないかということは、国家的プロジェクトであるかないかということとは関係なく、今の地価の状況、事業の状況、そういったことで決まるわけでございます。

○中村(哲)委員

 次に、公団にお聞きするんですけれども、今の局長の答弁を受けまして、国家プロジェクトであるかということと、今後のやり方が大きく変わらないというふうに理解していいのかどうか。

 国家プロジェクトといいながら、どんどん負担が重くなってくるんじゃないかということを自治体は懸念しておると思うんですね。今回、直接補助が間接補助になった。これから工事とか計画を始めていくのに、今後ずっと長期間にわたっていく計画、開発の中で、初めの段階でこれだけ最初に言っていたことと違うんだったら、どんどん後になって負担が重くなってくるんじゃないか、そういった懸念は、自治体も、そして県民や市民も持ってくる可能性があると思うんですね。

 それだったら、もう計画は中止した方がいいんじゃないかというふうな考えになる方もたくさんいらっしゃると思いますので、そこの点の確認をよろしくお願いいたします。

○中臣参考人

 まず、先ほどの局長のお話にもありましたように、みんなで協力してやっていくということがありますから、国家的プロジェクトであっても、すべて国の負担で行うものではなくて、地方公共団体にも一定の役割がある。したがいまして、国と地方公共団体との適切な役割分担により進めることがまず基本であるというふうに認識しております。

 ただ、事業実施に当たりまして、地方公共団体との役割分担については、十分に協議を行い、合意を得た上で進めてまいりたいということであります。

 先生御心配の地方負担がどんどんふえるのではないかということですが、これは、地価下落が長期化したり、予定した保留地処分が見込めないような状況に陥った場合には、通常、減歩率のアップとか、コスト縮減による事業費の削減といったような区画整理事業の中で対応することが基本にはなります。

 しかし、その際、公共施設整備に対する役割分担の見直しを行うことがないとはちょっと断定できないわけでして、しかし、その場合でも、地方公共団体と十分に協議を行い、合意を得た上で事業を進めてまいりたいというふうに考えております。

○中村(哲)委員

 つまり、今後の見直しの過程において、やはり公共用施設として新たに買ってくださいということはないとは言えない、そういう御答弁だと理解してよろしいんですか。

○中臣参考人

 公共用用地として買ってもらうということはちょっとよくわからないんですけれども、いずれにしても、役割分担は一応、事業に着手するときに決めますよね、費用負担の話ですけれども。

 ただ、先ほど言いましたように、どういう状況が出てくるか読めないところもありますから、仮に厳しい状況が起きたときには、基本的にはみんなで協力しながら事業改善をしていくということになるわけですが、そのときに、やはり再度、公共団体にも一定の協力をお願いすることもあるかもしれないということですね、それは断言はできないんですけれども。そういうことは決して、絶対ないよとは言えないということを申し上げているわけです。

○中村(哲)委員

 絶対ないよとは言えないという程度の話だというふうに理解させていただきます。

 そこで、一番重要なことは、県や市とどのように今後協議をして具体的な内容を詰めていくのかという話だと思います。

 公団の皆さんとお話をさせていただいて、非常に熱意を持って、また使命感を持って、この事業にも、またほかの事業にも取り組まれているということを実感しております。

 その中において、このニュータウン型開発の問題点として、都心回帰が今、時代としてある。そうなってきたときに、ニュータウン同士の競争になってくる。だから、高山第二工区という新しい公団がつくるニュータウンについても、都市の外延的拡大をしているほかの地域との競争にもなってくる。より魅力あるまちづくりを公団としてはしていく必要がある。

 そのためにも、公団は、開発が終わったら将来的にはのいていくわけですから、そこを継続的に見ていくことになる奈良県や生駒市などという地方公共団体とよく協議していく必要があるんじゃないかということが言えると思います。

 それで、具体的に、上物をつくらないという方針の中で、具体的なまちづくりはどのようになっていくのかなということを疑問として私は感じます。

 私もニュータウンをかなり抱えている選挙区におりますので、その中で見ておりますと、ニュータウン型で、かなりきれいに整備されて、開発がされた、そういうところは、実は、高齢化が進んでいくと、コミュニティーが形成されないような仕組みになってしまっているんじゃないか。住居の建て方、駐車場の持ち方、そういうことも含めても、新しい考え方や方針というものがあるのじゃないかというふうに考えております。

 都市公団から昨日いただきましたパンフレットにもありますように、都市公団として七つの提言をいただきながら、自然環境とも十分協和しながら、コミュニティーを生かしたまちづくり。
また、ニュータウンのときには、若い世代がどんどん入ってきて、年齢構成がかなり偏るんじゃないか、そういった過去の反省もあります。そういうことを踏まえて、新しい町ができたけれ
ども、そこには若い層だけが入るんじゃなくて、お年寄りもきちんと入っていく、そしてその町の年齢構成が偏らない形にしていく、こういったことが新しいニュータウンではまちづくりとして
必要な観点として出てくると思うんですね。

 このあたりのところを、新法人である都市再生機構、県や市、そして、この開発をやっていくのは不動産会社ということになっていくのかもしれませんけれども、こういった人たちとの協調、そして、もし上物をほかの会社に任せるのであれば、そのときの条件の示し方、このようなところはどのようになっているのか、御説明ください。

○中臣参考人

 高山地区を含めまして、これからのニュータウン開発にどう取り組むかということについて、現在私どもが取り組もうとしている内容について、時間の関係で、簡単にお話しさせていただきます。

 これまで当公団は、大都市圏の宅地需要に対応するために、ニュータウン事業で、道路、港湾などの基盤施設の整った良好な宅地を大量に供給してまいりました。しかし、先生も御指摘のように、一時期に集中して大量の宅地を供給するという結果、画一的な宅地、ハード中心のまちづくり、町の育成という視点の欠如など、反省すべき点も多々あります。

 こういった点を踏まえまして、今後ニュータウンを魅力のあるものにしていくためには、三つの視点を持って、新しい試みに取り組んでまいりたいと思います。

 先ほどの先生お示しいただいた私どものレポートには七つの提言というのがありますけれども、それを少し総合的に三つの視点にくくったものでございます。

 第一には、地域の個性を生かしたまちづくりである。そのためには、歴史、文化、豊かな緑などの地域固有の資源を尊重したり、居住者の参加による環境に負荷を与えない循環型の暮らしや、省エネルギーなどによる環境共生のまちづくりを実現すること。

 それから第二に、定期借地等を活用したまちづくりであります。それによって、多様な年齢階層の入居を促進するとともに、空間のゆとりなど、郊外ならではの魅力あふれた生活が実現すること。

 第三に、まちづくりから、まち育てへの転換であります。コミュニティー醸成の参加型まちづくりを推進するとともに、高齢者、子育て層の生活支援など、生活者の視点に立ったソフトな仕組みを地方公共団体や居住者あるいは地域のNPO等と連携しながら充実させ、町をはぐくんでいくということが重要だと思っております。

 当公団は、このような二十一世紀にふさわしい魅力あふれる郊外の暮らしのあり方を新郊外居住と名づけまして、今後、高山を含めて、全社的に取り組みを強化していきたいと思っております。それで、多様な居住の選択肢の一つとして、豊かな郊外の暮らしの実現に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上です。

○中村(哲)委員

 ありがとうございました。

 時間ももうあと少しになってまいりましたので、少し大臣と都市再生についての話をさせていただきたいと思います。

 大臣は、都市再生の具体例について、六本木ヒルズ等の民間主導で進んでいる事例を御紹介されました。それらは、大臣自身がお認めになっているように、民間主導で進んでいることだというふうに言えます。

 そうだとすれば、なぜ都市再生機構が必要なのでしょうか。具体的に都市の再生事業において機構が果たそうとしている役割は何だとお考えでしょうか。

○扇国務大臣

 御存じのとおり、今までの公団の歴史というもの、七十五万戸つくってまいりまして、二百万人が居住している。その人たちを全部民間にと、そうはいかないんですね。

 今までは、多くの国の施策、そして戦後の日本復興のために公団の果たした役割、この数字をもってしても大きな役割を果たしてくだすった。また、賃貸も含めて、高収入だけではなくて中低所得者にも行き渡るようにという今までの役割。そういうものを、今現実的に新しい、先ほども、午前から論議がありましたように、日本が、地域の文化あるいは伝統、景観、そして住まいの憩いの場、そういうものをすべて網羅してつくってきたかという反省の上に立ちますと、必ずしもそうではない。まず、住居を差し上げよう、住むところを安定して供給しようというその方向に偏り過ぎていて、ゆとりがなかったと言えることも事実だと思います。

 けれども、高齢社会になって人口も減る、しかも、住んでいる人たちも高齢者が、先ほども例を挙げましたように、特に都市においては高齢者が今の居住の中の三割、三一%ですけれども、平均では二一%高齢者である。そういうことに対応できるようにするというためには、今民間に全部委託しても、それは民間ではできません。それは、公団がつくって、そして公団がつくってきたものを今いかにリニューアルするか。しかも、一年間に六千戸建て直しするときには、今言ったように、先ほども岩國議員にお答えしましたけれども、少なくともデイサービスのセンターを入れようとか、あるいは託児所を入れようとか、あらゆる二十一世紀型のソフトを加味したものをつくろう、建てかえのときにはですね。

 ですから、それが必ずしも、民間に全部、建てかえも民間にして、もう要らないじゃないかということは、それは飛躍のし過ぎであって、今までの七十五万戸の責任というものもあります。今の二百万の居住者に不安を与えないということも我々の大きな役目ですから、一挙両得にすべて民間にゆだねるということは不可能に近いし、かえって不安を与える。家賃の高騰ということも考えられますから、今は考えられません。

○中村(哲)委員

 大臣は私の質問の趣旨をちょっと取り違えていらっしゃるんだと思うんです。それは事前のレクできちんとお話しさせていただいたと思うんですが、今、大臣の御答弁は賃貸のお話だったと思うんですね。私がお聞きしているのは、今回、新法人のメーンの業務になる都市再生の業務のお話をさせていただいているんです。

 都市再生の業務において、六本木ヒルズを中心として民間がかなりやっていますよね。しかし、今の賃貸部門の二百万居住者の七十五万戸の話をしているわけじゃなくて、既存の市街地で新たに都市再生をやる部分について、なぜ都市再生機構が担うべき必要があるのか、そこについての質問をさせていただきたかったんです。質問のやり方が悪くて申しわけございません。

○扇国務大臣

 質問を取り違えたわけではなくて、今後のあり方を申し上げたんです。

 今おっしゃったように、都市の再生ということでなぜ必要かといいますと、大規模な臨海の工場跡地等々ございます。そういうものをどのようにしていくかという転用、そして、大都市の防災にもそういうところを利用していこうという新たな都市計画というものが今できております。

 その意味で、我々は、都市再生機構が今後、都市の再生における民間の取り組みをしながら、六本木のことも話をしましたけれども、民間と国とが新たな都市再生をどう持っていくかということの四つの点があろうと私は思います。

 それは一つには、権利の調整のコーディネートが必要である、それは国と地方。そして二つ目には、細分化の土地の集的な整形化、これは今のようなまばらになっているものを一つにして、大型の、大規模の工場跡地等々の敷地の整備をしなきゃいけないというのが二つ目の大きな今度の都市再生機構がするべきことである。また三つ目には、関連の公共施設の整備が必要である。これは先ほども細かいことを言いました。四つ目には、民間による賃貸住宅の建設の支援のために敷地の整備をしよう、公共の土地も民間のために利用していただこう。

 今回の都市再生機構というものが民間と協力しながらできることというのは、以上の四つに集約して私は今の段階では言えると思いますので、すべてを民間で対応することは困難であるということは御存じのとおりです。

 ただ、少なくとも、六本木ヒルズということをさっき口になさいましたけれども、あれはやはり、図面を出して、さっきも私は岩國議員に申し上げた、十七年かかって六百世帯というのをこつこつと口説いていって、地権者に協力を得られて、目に見えるものがどんなものが夢としてあるんですかといったら、こういうものですというものを民間がつくってくれたことに対しては、私は、例としては、目に見えるものという意味では大変よかったと思っているという意味でございます。

○中村(哲)委員

 時間が参りましたので、必ずしも質問と答弁がかみ合っていると思いませんが、終わらせていただきます。ありがとうございました。


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